だんだんと混沌としていく裁判。なにをどうしたいのかもさっぱりわからなくなって闇の中。
米国連邦控訴裁は,連邦地裁が出したマイクロソフト社の分割命令を無効とする判断を下しながらも,不正なOS市場での独占に対し,再審理を命じた。しかし,OS市場での独占をブラウザ市場に拡大したという司法省の見方は退けている。司法省は新しい司法長官のもとで上訴しないことも考えられ,司法省抜きでも上訴する意向を示している19州は厳しい状況となる。
はっきり云えば,分割ってのはどうかと思うが,独占しているのは確かでなんらかの押さえ付けは必要,というなんだかよくわからん判決。悪いけど,どうしていいかわからん,だからもう一度考えてね,と差し戻し。確かに分割してもたいして意味がないのはわかっているのだが,ぢゃあどう落とし前をつけるのか,がさっぱりわからない。きっと司法の現場でのわからずにいる,という状況。
もともと,ネットスケープ社へのMSの弾圧から始まった問題なのに,それに関する話はやめにして「OSでの」独占が問題という根っこの話になっている。そうは云っても,それだけに絞ればMSのいろいろな(悪い行為もあったとしても)マーケティング力が優れていたという話で終わってしまう。やっぱり論点自体が変になっている。もちろん,そんなような論点のなくなる状況を作りだしている者は,やっぱりMSに変わりないというのも妙なところで…,わけわからん。
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